仙台市、泉区、内科、循環器内科、生活習慣病、予防接種、健康診断

診療予約

コラム

番外編:AED(「自動対外式除細動器」)

今日、7月1日はAEDの日です。平成16年7月1日にAEDの市民使用が認められたことから、7月1日を「AEDの日」、そして7月を「AEDの月」とされています。

皆さん、AEDという言葉は耳にした事があると思いますが、どのようなもので、どのように使うのかご存知ですか?
実際に使ったことのある方は少ないと思いますが(実は私も病院内など特殊な状況以外では使ったことはありません)、AEDの講習などを受けたことがない方も少なからずいらっしゃるかと思います。

AEDとは、突然死の原因となる心室細動が起こったときに、電気ショックを与え、正常なリズムに戻すための医療機器です。医療従事者が使うものとは異なり、自動で患者の状態の判断から治療までの多くを行うため、一般の方でも使用可能なものとなっています。


◉ 心室細動とは

日本では毎日多くの方が心臓突然死で亡くなっています。その数は7分に一人とも言われており、その多くの原因は「心室細動」という不整脈です。

心室細動とは不整脈の一種で、この不整脈になると心臓の筋肉が痙攣を起こしたような状態になり、心臓は全身に血液を送るポンプ機能を失った状態となります。すると、数秒で意識を失い、数分で死んでしまいます。この心室細動は、何の前触れもなく突然起こることも多いため、目の前で元気に話している人が、その数分後には亡くなってしまうこともあるのです。



◉ 心室細動の治療は時間との勝負!

この恐ろしい不整脈、心室細動の唯一の治療法が、AEDなどの除細動器による電気ショックとなります。ただし、治療が成功するかどうかは心室細動になってから電気ショックをかけるまでの時間でほぼ決まってしまいます。ですので、救急車が到着してからAEDを使用しても突然の心室細動を治すことは難しいことも知られています。

一分一秒でも早く、電気ショックを行うことが重要ですので、目の前の突然の心停止を救う事ができるのは、その場に居合わせた人しかできないのです。


AEDを使ったことのない方は「そんなこと言われても・・・」と思われると思いますが、AEDは使い始めると、操作方法を音声でガイドしてくれる機能もあり、多くを自動で行なってくれます。使ったことのない方も比較的簡単に使用することができるようなシステムになっているのです。

そして、突然の心停止のときに、電気ショックと併せて心肺蘇生(心臓マッサージなど)がとても重要になります。いざその場になると、やったことのない心肺蘇生と見たこともないAEDを使うというのは、なかなか難しいと思います。

市民向けの心肺蘇生やAEDの講習会も、地域のイベントなどで開催されていることもありますので、一度参加してみてはいかがでしょうか。コロナ禍でなかなか講習会も開催されていない状況でもあり、講習会に参加するのが難しい方は、下記のHPなどを見ておくだけでも違うかもしれません。


日本救急医学会HP 市民のための心肺蘇生


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

あくまでも一般的な話ですので、個々人によっては当てはまらない症状や治療法もあります。ご自身で判断せず、疑問・質問は受診時、もしくは各々のかかりつけの先生に必ず確認してください。

また誤植、明らかな間違いがあった際は、こちらまでメールでご指摘ください。

〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜

--------------
仙台市泉区 内科・循環器内科
牛 込 医 院
仙台市泉区南光台7丁目5番27号

https://ushigomeiin.net/
TEL 022-253-0838
--------------


<<
>>
022-253-0838 診療予約